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執筆者の写真中島 慧

地域の食文化を世界に発信

林 博樹(はやし ひろき)さん 

勤務先:林泉堂株式会社

代表取締役

勤続年数:29年




 


林社長に聞いてみました


■社長になるまでの経緯について教えてください

コンピューターが好きで、大学時代はパソコンのソフトウェアを使った制作活動などに夢中でした。就職活動ではIT系の会社からお誘いを受けていましたが、家業であるこの会社の将来を自分が継いで、より良い会社にしていきたいと考え入社を決意しました。

「息子だから能力度外視で自然と社長になる」といった周りの考えを払拭したいとの想いで、入社後は営業部門でトップを取るなど、ひたむきに業務に取り組みました。結果、個人としての信頼を得ることができ、その後、経営スタイルの変更を機に社長に就任しました。





■ご自身が社長就任後、どのようことに取り組まれていますか

社内への経営理念浸透を図るため事業発展計画を作成しました。時代に合わせ業態変化していった会社の歴史も知っていただき、その上で会社が今後どういう方向を目指したいか。夢や目標、3年後・10年後に向けた取り組みなどをお伝えし理解していただいています。


■経営する上で大切なことを教えてください

まずは、会社が存続するよう経営していくこと。

社員が「これをやりたい」「これは嫌だ」と言う場合でも、社長として時には厳しく「ダメなことはダメと言う」こと。社長は従業員9割がやりたいと言ったことも嫌われようが反対されようが、会社経営が間違った方向に進まないようその意見に迎合せず、確固たる意志をもって自分の意見を通す。このようなことは決して自分の為ではなく、頑張ってくれている社員を守るため、そこだけはしっかり覚悟を持って経営していくことだと思います。


■仕事のやりがいは何ですか

新しい事業や価値を生み出すための企画、それを成すための実行のプロセスが好きなのでこのような業務をおこなうことや、従業員の中から次代の社長を育成することを目標のひとつにしていますので、学べる環境を作ることなどにやりがいを感じています。





■ビジネスの工夫など教えてください

ネットショップも楽天でカテゴリー5年連続1位を獲るなどしていますが、こうなったきっかけは、今は主流となった送料を下げるためのメール便での配送。実は食品の配送で最初に始めた会社が自社なんです。自社のアイディアが楽天の目に留まり楽天側が他のテナントへこの手法を紹介したことで主流となりました。

商品開発や販売方法など『誰もやっていない、実現できていないことをどうやればできるか』と、いうことを考えること。最初からできないと決めればできないし、やれると信じてやることだと思います。


■プライベートはどのようにお過ごしですか

趣味のダイビングで日常から離れることで心身ともにリフレッシュするなどして過ごしています。また、得意なコンピューターの知識を活かして、新しいビジネスや事業などへの活用を考えたりしています。





■ご自身が誇れる会社のアピールポイントはどこでしょう

手前みその話になりますが、今は林泉堂を秋田県内で知らない人は、ほとんどいないと思います。名前を聞けば「あそこの!」と言っていただける。これは自分自身のやりがいにもなっていますし、社員もこれがプライドとなり頑張れている。

こうなれたことも、創業から地域に根付いてお客さんに愛される商品づくりを経営者や社員が一丸となって頑張ってきた結果ですし、このような部分は今後も守っていく大事な部分ですし誇れるところです。


■経営ビジョンに対し今後どのように取り組まれるかを教えてください

日本の地域文化や日本人特有の細やかな性格から生み出された美味しいものは全国にたくさんありますので、日本の美味しいものを世界に発信していきたいと考えています。

また、将来的にはロシアへの進出にもチャレンジしていきたいです。小麦の大きな産地であるロシアで製麺工場をつくればヨーロッパのマーケットを狙えるのではないか。秋田県はウラジオストックまで飛行機だと1時間で行ける圏内にある。日本とロシアの関係が更に友好的になればビジネス展開しやすくなるので、秋田という地理的優位性を活かしていきたいです。



 

取材:中島慧

取材日:2021.03.03





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