相馬 幸輔(そうま こうすけ)さん
勤務先:アスカフーズ株式会社
役職:品質保証部 課長
勤続年数:16年
業務内容:製造された商品の品質基準確認、クレーム発生時の対応、商品企画開発段階での製造プロセスにおける品質確認など
相馬さんに聞いてみました
■品質保証部に所属する前は、他の部署で勤務されていましたか
新卒採用された場合、入社後は必ず製造現場で勤務することになりますので、私も工場での作業を経験しました。その後は営業開発部に勤務し試作品を作る仕事に従事していたこともあります。
■これまでの仕事で得られた経験は現在の部署でどのように活かされていますか
品質保証部に配属になってから、むしろ他部署での経験の大切さを感じています。製造現場の仕事を理解できていないと、なぜ問題が起こったのかの原因追究やお客様への説明ができないんです。品質保証部に配属されてから製造現場の仕事をもっと知ろうと思うようになりました。
■品質保証部ではどのような経験が得られていますか
食品というのは科学に近くて身近な現象にも名前がついていたりします。品質保証部では、そのような様々な現象が「なぜ起こるのか」「どのようになると起こるのか」を説明できるようになる力が身につくと思います。
■仕事の難しさをどのようなときに感じますか
お客様の要望と製造現場の状況があり、そのバランスを取る時に難しさを感じます。お客様の希望を第一に対応したいのですが完全に応えるのは製品の作り手として厳しいこともあります。お客様の要求をそのまま工場に押し付けてしまうと製造現場は回らないので、お客様の希望を優先しつつ製造現場との釣り合いをどう取るかの線引きが難しいので、いつも頭を悩ませるところです。
■品質保証という仕事のやりがいはなんでしょう
昨今、食品偽装であるとか様々なことが起こっていますが、当然のことながら何もないのが当たり前の状態にしないといけないんです。しかし何もなければ、そこにやりがいとかは生まれにくい。そういう意味では、この仕事のやりがいを説明するのは非常に難しいですね。取引先からの苦情やクレームがない状態が一番ですから、問題を解決して目に見える成果になった時にやりがいを感じます。
■課長という役職に就き、心境は変化しましたか
おそらく何かが変わっているんだと思うんですが、意識や自覚したっていうことはまだないですね。つい昨日まで同僚だった人たちが今日から部下になっても、そんなすぐには変わりませんでしたが、ひとつ大事にしているのは、部下が失敗したら率先して頭を下げるという意識です。
■今後の目標を教えてください
食品の世界には調理科学という言葉があり、その世界にわたしは踏み出しています。自社の製品に起きた問題が説明できない状況でいたくないので、工場で発生した問題について全て説明できるようになりたいです。
取材:播磨菜月
取材日:2021.04.07
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